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ソファを家庭で簡単に洗う方法【メンテナンス方法やソファの選び方も紹介】

悩んでいる人

・ソファを家庭で簡単に洗うにはどうすればいい?ソファを洗う際の注意点は?

・なんでソファはこんなに汚れるんだろう…簡単に洗えるのはどんなソファ?

この記事ではこんな悩みを解決します。

ソファはご家庭で洗うことができます。生地の種類によりますが、ほとんど大丈夫です。

もちろんプロに任せたりクリーニングに出したりする方が良いに決まっていますが、お金もかかるし、頻繁には出せません。家庭で洗えて綺麗になったら嬉しいですよね?

この記事ではご家庭でできるお手入れ方法、洗い方を紹介します。汚れの分析洗濯を考えたソファの買い方まで説明しています。

この記事の筆者

筆者はハウスメーカー勤務歴13年、年間15棟の住宅を設計する現役建築士です。実務体験実体験以外にも、住まい手から聞いた話聞かれた質問に対して調べた内容なども書いているので参考になると思います。

この記事を読んでご自宅のソファを綺麗にする方法を学んでください。

ソファを家庭で簡単に洗う方法

ソファを家庭で洗うには以下の5つの方法があります。

カバーを外して手洗いする

中性洗剤を使用して表面を洗う

③重曹を使用してニオイをとる

④ベンジンやアルコールを使用してしつこい油汚れをとる

⑤高温乾燥機を使用してダニを退治する

カバーを外して手洗いする

カバーリングタイプのソファは座面や背面のカバーを外して洗うことができます。ファスナーやマジックテープが付いていたら洗える可能性があるので確認してみましょう。

洗い方は以下の通りです。

  1. 生地を洗濯ネットに入れる
  2. ぬるま湯で優しく手洗い
  3. おしゃれ着洗い用の洗剤を使用
  4. しっかりすすぐ
  5. バスタオル等で脱水
  6. 吊り干しで陰干し

よくある失敗は以下の通りです。生地が傷んだり縮んだりする原因になるので注意しましょう。

よくある失敗例

・生地をゴシゴシ洗ってしまい、生地を傷める

・すすぎが足りなくて乾いた時に洗剤が残ってもう一度洗う羽目になる

・脱水機にかけて生地が縮む

・直射で干して色落ち

・水洗い不可の表示を見落とす → ※ドライクリーニングに出すしかありません

中性洗剤を使用して表面を洗う

シミ汚れにはまず中性洗剤を試してみましょう。

  1. ぬるま湯に洗剤を薄める
  2. 布を浸し、固く絞る
  3. 汚れている生地の表面を軽く叩く
  4. 固く絞った蒸しタオルで洗剤分をふき取る
  5. 仕上げに乾いた布でから拭き
  6. 陰干しで乾燥

洗濯して干す手間に比べたら遥かに楽です。部分的な対処で問題なければやってみましょう。

重曹を使用してニオイをとる

重曹を使用すると汗や皮脂の匂いが取れます。

  1. 重曹を撒く
  2. 一晩放置する
  3. 掃除機で吸い取る

というやり方で、面倒に感じますがとても楽です。

弱アルカリの重曹は酸性の汗や皮脂の酸性の匂いに効果的です。

ベンジンやアルコールを使用してしつこい油汚れをとる

ベンジンやアルコールを使用するとしつこい油汚れが取れます。どうしても落ちない汚れを落とすときの最終手段です。

  1. 歯ブラシや布に液を染み込ませる
  2. 汚れた箇所をやさしく叩く
  3. 固く絞った布でふき取る
  4. 乾いた布でふき取る
  5. 陰干しで乾燥

化粧品やクレヨンなどの油性の汚れはシミ抜きや中性洗剤では落ちません。どうしても落ちない汚れはベンジンやアルコールという強力な薬剤に頼るしかないかないです。

しかし、強力な薬剤は生地の色落ちの原因になります。目立たない端っこでテストしてから使用するようにしましょう。

洗濯、乾燥を繰り返してダニを退治する

ダニ対策としては洗濯、乾燥を繰り返し行うことが効果的です。

一度の洗濯ではなかなか死滅してくれません。何度も繰り返して完全にいなくなるのを待つしかありません。地道ですが、これが一番効果的です。

手っ取り早くダニを退治する方法として、

  • 生地を高音の乾燥機などにかける
  • スチームアイロンを使用する

という方法もありますが、生地にかかる負担も大きいためあまりお勧めしません。

ソファを洗う際の注意点

家庭でありがちなソファ洗濯の失敗例を紹介します。

クリーナーを使用して汚れが広がる、輪ジミになる

クリーナーは手間をかけずに布製品の汚れを落とすことができる優れものです。

汚れた箇所に水を吹き付けて汚れを浮かし、汚れを水もろとも吸いこんでしまいます。カーペットの洗浄などにも使用される、プロにも愛用者の多い商品です。

しかし、シミが残るような汚れにクリーナーを使うとかえって輪ジミの原因になることがあります。全体的に汚れている布にはかなりの効果を発揮しますが、部分的な汚れには適しません。

また、生地にかかる負担も大きいので劣化の原因にもつながります。

掃除機のブラシは柔らかいものを

掃除機のヘッドにつけるブラシは柔いものを使用しましょう。固いブラシが生地を傷めてしまうのを防ぐためです。

生地の表面が傷むとさらに摩擦に弱くなり、見栄えや肌触りが悪くなります。中のクッションはまだ使えるのに生地が傷みすぎて買い替え…なんていうことにならないよう、生地を優しく扱いましょう。

水洗い不可の生地は水で縮む

水洗いをする前に水洗いが可能かどうかは必ず確認しましょう。

水洗い不可の生地を水洗いすると生地が縮みます。見栄えが悪くなだけでなく、最悪はクッションやソファに入らなくなり、使用できなくなってしまいます。

洗濯機の使用は傷み、縮み、色落ち、破損の原因に

洗濯機の洗浄や脱水は生地に激しい負荷をかけます。

生地の傷み、生地の縮み、色落ち、テープやファスナーの損傷の原因になるので細心の注意を払いましょう。洗濯機にかける際は必ず洗濯ネットに入れ、おしゃれ着洗い専用の洗剤を使用しましょう。

なるべくなら、面倒ですが手洗いすることをお勧めします。

マジックテープの保護を忘れずに

カバーリングソファのマジックテープは保護しましょう。テープ部分が傷むとちゃんと張りつかなくなります。

具体的には、

  • メス面を貼る
  • フレンチパイル生地を貼る
  • プロテクションテープを貼る

等でマジックテープ面を保することができます。マジックテープの保護材は家具購入店で合わせて購入することができますし、市販品でも十分です。

塩素系漂白剤は色落ちの原因に

ケチャップなどのしつこい汚れには漂白剤が有効ですが、塩素系漂白剤は色落ちの原因になります。真っ白以外の生地には使用できません。

かと言って白い布地なら何でもOKかと言ったらそうではありません。綿、麻、ポリエステル、アクリルなどはOKですが、ウール、絹、ナイロン、ポリウレタンなどには使用不可です。

漂白剤はとても強い洗剤なので、生地の洗濯表示と漂白剤の表示をよく確認してから使用しましょう。

なるべく洗わなくて済むためのお手入れ方法

ソファは洗うことはできますが、なるべく洗わない方が良いです。とても大変ですし、生地の傷みや縮みを気にしなければいけないからです。

そこで重要なのが『なるべく洗わなくて済むようにする方法』です。具体的には、

①普段のお手入れ方法

②応急処置

の2点が重要になります。

普段のお手入れ方法【重要なのはなるべく汚さないこと、なるべく傷めない】

普段のお手入れは以下の3つが重要です。

  1. コロコロをかけてゴミをとる
  2. 掃除機をかけてゴミをとる
  3. 乾燥をさせる

大切なのは『なるべくソファを汚さない』『なるべく生地を傷めない』です。

家庭でソファを洗うことはできますが、洗わなくて綺麗な状態が保てるならそれがベストです。逆説的ではありますが、ここがソファを綺麗に保つために最も重要なとことです。

コロコロを使ってゴミを取ることで生地表面の大きなゴミや毛を取り除くことができます。生地表面のゴミがなくなると生地とゴミとの摩擦を軽減させることができて、生地が長持ちします。

掃除機をかけることでコロコロでは取ることのできない細かいゴミまで取り除くことができます。毛や食べかすやたまった埃などの大きなゴミはコロコロの使用が適していますが、細かい埃やダニの死骸などは掃除機の方がよく取れます。

ブラシ付きのヘッドを使用すると生地にかかる負担を少なくして掃除することができます。

最後に、乾燥させることを心掛けましょう。湿気がこもるとゴミがつきやすくなり。カビが生えやすくなります。不衛生にもならないためにも、部屋を換気、クッションをたまに干したり(陰干し)が必要です。

防水スプレーを使用すると生地に汚れがつきにくくなります。毎日するのは大変ですが、人が集まるときなど、汚れ安い状況の前にひと吹きしておくのは効果的です。

応急処置【被害は最小限に食い止める】

注意をしていても飲み物をこぼしてしまったり、汚れが付いてしまったりいうことはあります。そんな時はスピード勝負で、以下2点が重要です。

  1. 柔い布で吸い取る 
  2. シミ抜きを使う 

液体汚れは柔い布で拭き取るのが効果的です。目の細かいマイクロファイバーが生地を傷めないのでおすすめです。ぬるま湯に浸して固く絞り、トントンと叩くようにして使用しましょう。

柔い布では汚れが完全に拭き取れない場合はシミ抜きの出番です。汚れをふき取ったあと、シミ抜きを該当箇所にこすりつけます。約3分間放置し(商品によるので使い方をよく読んでください)水を含んだクロスで叩いて剤をふき取れば応急処置は完了です。

最初にいかに手間をかけて対処するかで汚れが残るかどうかが変わってきます。

柔い布とシミ抜きは常備しておきましょう。

ソファの汚れの原因

そもそもソファの汚れやニオイの原因は何なのでしょうか。その種類によって有効な対策は異なるため注意が必要です。

ソファの『汚れやニオイの原因』とその対策

・汗のニオイ  … 重曹をまいて掃除機で吸う

・皮脂のニオイ … 重曹をまいて掃除機で吸う

・化粧品の汚れ … 薄めた中性洗剤を染み込ませた布で叩く

→効果がなければベンジンかアルコールを使用

・食べかす   … 掃除機かコロコロで除去

・こぼした飲み物  … 固く絞った柔い布で叩く

→シミになりそうならシミ抜きを使用

・チリ・ホコリ・毛 … 掃除機かコロコロで除去

・ダニ       … 定期的な洗濯、クリーニングで除去

→生地に対する負荷が問題なければ高温乾燥器やスチームアイロンがもっと効果的

・ペン・クレヨン … 薄めた中性洗剤を染み込ませた布で叩く

→効果がなければベンジンかアルコールを使用

・カビ      … 換気して湿気がこもらないようにする。まめにホコリの掃除をする

→湿度70%、室温20°を超えると発生リスクが大きくなる。

掃除・洗濯が簡単なソファとは

ソファの商品によってそもそものお手入れや洗濯の手間は変わります。

本革張りソファは洗濯不要

布地と違って本革張りのソファは洗濯が不要です。必要なお手入れは、

  1. ホコリを取る
  2. 専用クリーナーで汚れを除去
  3. トリートメント・オイルで革を保護する

の3ステップのみ。布地と異なりダニが付着しにくいというのも大きなメリットです。

合皮張りのソファはさらに楽

合皮張りのソファは本革で必要な革の保護が要らないため更に楽です。

必要なメンテナンスは表面のホコリを取ることクリーナーで汚れを拭くことの2つだけ

とにかく楽をしたいという方には合皮が最もおすすめです。

カバーリングは簡単に洗濯可能

カバーリングソファは座面、背面、クッションの張り地をファスナーやマジックテープなどで簡単に剥がすことができるようにしている仕様のソファです。

生地を縫い込んでいるものに比べると洗濯がしやすいため、メンテナンス性に優れています。

どれだけの手間がかかるかはさておき、いざという時に洗えるというのはとても心強いです。ソファに限らず、カバーを外せるかどうかは長い目で家具を考えるときにとても重要です。

水洗い可能だと家庭で洗濯可能

水洗い可能なら簡単に家庭で洗濯ができます。

カバーリングで外せても、ドライクリーニングのみだとお金もかかるためなかなか気軽に洗濯ができません。

ポリエステルは汚れにくいし傷みにくい

材質によってもメンテナンス性は大きく異なります。中でもお勧めなのはポリエステルです。

ポリエステルは他の生地と比較して以下の3点に優れています。

  • 生地が強いので洗濯可能であることが多い
  • 吸湿性が低いのでシミになりにくい
  • 通気性が良いのでダニがきにくい
  • そもそも汚れにくいので洗濯頻度が少なくて済む

肌触りや見栄えはコットンやウールが人気ですが、これらはシミやすく家庭洗濯に向かないものが多いです。