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屋根材の選び方はとても簡単【目的に合わせた屋根材】

・屋根の選び方を知りたい

・屋根はどんな種類がある?

この記事を読んで頂くと屋根材の選び方がわかります。

なぜならこの記事は年間15棟の住宅を設計する現役建築士がその実務体験から屋根材の選び方をご紹介するからです。

建築会社によっては屋根材が決まっているかもしれませんし、建売住宅や中古住宅なら屋根材はそもそも決まっています。その場合でも、屋根材の特性をしておくことが重要です。なぜなら屋根材は防水の要であり、補修や改修に大きなコストがかかるからです。

この記事を読んで、屋根材の大まかな商品知識と迷わない選び方を学んで下さい。

屋根材の種類

まず、現在住宅をはじめ建築物に使用される屋根材は主に以下の4種類となります。

スレート

スレート瓦は窯業系部材として安価で腐食に強い部材です。

スッキリした外観になるのも特徴の一つで、現在最も使用されている屋根材となります。

陶器瓦

スレート瓦が人気が出る前は陶器瓦が一般的な屋根材でした。焼き物ならではの重厚感と強度で住宅の屋根を守ります。

耐久性に優れる屋根材です。

鋼板

金属吹きの屋根材はガルバリウム鋼板などが一般的です。スレートよりも薄く仕上がり、低勾配屋根に適しています。

モダンな外観を作るのに使用されます。

フラットルーフ

陸屋根ということもあり、文字通り水平の屋根です。

バルコニーと同じような防水処理をして屋根面を保護します。

安価に抑えたいならスレートがおすすめ

金額がこんなに安いならスレートにすればよかった…

金額重視ならスレート瓦がお勧めです。

スレートは外装に適した強度や防水性を窯業系部材を用いて効率良く生成した人工部材です。そこそこの性能と見栄えで金額を抑え易いことが最大の特徴です。

初期費用だけでなく、メンテナンス費用も考える必要があります。改修のタイミングや部分的な補修に関しても初期費用の安いスレートは当然安いです。

一般的な陶器瓦と比較すると40~50万円ほどの差が有ります。

耐久性と重厚感重視なら陶器瓦がおすすめ

耐久性重視なら陶器瓦です。

スレートなどの窯業系部材は10~15年後に再塗装などのメンテナンス補修が必要ですが、陶器瓦は必要ありません。

15年程度では劣化という劣化がほとんど見られないためです。一概には言えませんが、30年は放っておいても問題ないケースがほとんどではないかと思います。

また、見た目の重厚感もあるため、どっしりした佇まいで建物を守ってくれるような安心感もあります。

スッキリしたモダンな外観にしたいなら鋼板がおすすめ

鋼板屋根にすると屋根の勾配を緩くすることができます。するとモダンな外観がつくり易いので、少し風変わりしたモダンな外観を作りたい方には鋼板屋根がお勧めです。

但し、屋根直下の部屋の暑さには注意が必要です。

鋼板は表面温度が熱くなりやすく、低勾配にすると屋根裏の空間も小さくなります。すると直下の部屋に熱気が伝わりやすくなるのです。

昔ながらの屋根の形には理由があり、それは日本の気候に合ったものになっているといことを覚えておきましょう。

屋根の無いスクエアな外観にしたいならフラットルーフがおすすめ

フラットルーフは屋根がない四角い箱の建物を作ってくれます。住宅ではあまりありませんが、店舗や集合住宅では多く見られます。

水平面の防水層を作るため、一般的には傾斜屋根よりも金額は高くなります。暑い日差しを遮ったり雨掛かりを作ってくれる屋根と異なり機能性はそこまでないため、特別な理由がなければおすすめしません。

まとめ:ほぼスレートで大丈夫。耐久性と重厚感なら陶器瓦、特別な目的があれば鋼板、フラットルーフ。

建築物の屋根材は様々ですが、それぞれに特徴と適正が異なります。

  • 金額重視ならスレート
  • 耐久性と重厚感重視なら陶器瓦
  • スッキリした外観にしてコストも抑えたいなら鋼板
  • 予算度外視でモダンな外観にしたいならフラットルーフ

屋根材に対する正しい知識を身に付けて家を守ってくれる屋根材を選びましょう。