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コンセントで失敗しないために必要なこと5つ【複雑な配線の問題をシンプルに解決します】

・コンセントの失敗ってよく聞くけど、どのような失敗があるの?

・なんでコンセントで失敗するの?

・コンセントの計画で失敗しないためにはどのようなことに気をつければいいの?

コンセントの失敗は非常に多いです。コンセントで失敗すると日常生活でストレスがたまります。間取りや仕様に拘っても、それでは後悔が残る家づくりになってしまいます。

そこでコンセントの失敗を避けられるようにこの記事を書きました。この記事にはコンセントの失敗を避けるためのノウハウを詰め込んでいます。

なぜならこの記事は、年間15棟の住宅を設計する現役建築士が実務経験、実際に住んだ住まい手の意見、自身の体験談を元に検証しているからです。

建築の配線図は見にくくてわかり辛いです。コンセントで失敗が多い原因の一つとして『しっかり検討したいが、わかりにくい』があると思います。重要なのは、建築に馴染みのない方でもわかりやすいことです。コンセントに関する記事や方法論はたくさんありますが、わかりにくくては意味がありません。

この記事で紹介している方法はたったの5つ。簡単に理解、実行ができるようにまとめています。住んだ後に後悔することのないよう、この記事を参考にして頂けたら幸いです。

コンセントの失敗例

コンセントの失敗例は大体が以下の4つです。

  • 数が足りない
  • 位置が使い辛い
  • 高さが使い辛い
  • 必要な個所に設けていなかった

具体的にご説明します。

数が足りない

もっとつけたらよかった…

コンセントの数が足りないという失敗は良くあります。

特にありがちな場所は以下の通りです。

  • テレビの裏
  • 寝室
  • リビング
  • キッチン

テレビの裏は配線が集中する場所なので多めに設けましょう。テレビ、レコーダー、チューナー、スピーカー、ゲーム機などを考えると5~6口はあった方が無難です。

寝室はそれぞれの枕元に必要です。また、足元にあった方が扇風機や空気清浄機やテレビなどの家電が使用し易いです。枕元2箇所、足元1箇所なので最低3箇所は必要です。

リビングはいる時間も長いため、どのように家電を使用するかわかりません。違和感がない程度に、設けれる場所には設けておきましょう。ソファの周り、ダイニングテーブルの周り、デスクや棚の周りは必ずあった方が良いです。

キッチン周りは家電用にたくさん設けましょう。常時使用するレンジ、トースター、ジャー、ケトル、電子ポット、コーヒーメーカーなどの家電はもちろん、調理中に使用するミキサー、ブレンダーなどの家電、たまに使用するパン焼き器などの家電などのことも考えましょう。

位置が使い辛い

もう少しこっちにあればよかったのに…

必要な場所には設けたが、位置が微妙に使い辛いというケースが多々あります。

位置が適切でないと、以下のような不具合が発生します。

  • 家具と被る
  • コードが邪魔
  • コードが届かない

家具と被るとコンセントは塞がり使えません。また、コンセントを指しているところに家具がぶつかるとコードが傷む原因になります。

コンセントに差しているコードが露出していると見栄えが悪いだけでなく足にひっかかって危なかったり、掃除がしにくかったりします。

家電のコードがコンセントまで届かないと家電をベストの位置で使用できません。延長コードで伸ばすのも格好が悪いですし、家電を使用する位置をしっかりと計画に入れておきたいものです。

高さが使い辛い

高さが変えられるんなら変えたかったな…

コンセントの高さは通常は床から30センチほどの高さです。場所によっては高さ変更をしないと使い辛い箇所があります。代表的な例としては以下の通りです。

  • テーブルまわりのコンセント
  • アイロンがけ専用のコンセント
  • 充電用のコンセント

食卓等のテーブルの上で使用する家電は、パソコン、ホットプレートなどです。テーブルの上には常に家電を置いているわけではないので、抜き差しがし易いことが重要です。テーブルのすぐ上やすぐ下など、椅子に座っている状態で手が届く高さに付けることをお勧めします。

立ったまま使用できるアイロン台が人気です。長時間作業しても脚が痛くならない、シャツが床につかない、夏場でも快適に使用できるなどのメリットがあるためです。アイロンがけをする場所って大体決まってるので、コンセントをアイロン台の横に設けて抜き差しし易いようにした方がよいです。

忘れがちな家電

忘れさられてしまう家電があります。家電によってはそれ専用のコンセントを設けておかないといけません。使用頻度が低いものや将来必要かもしれないという程度の物は特に忘れられがちです。

  • 充電式の掃除機
  • 壁掛けの扇風機
  • 常夜灯
  • 充電式電気自動車

ロボット掃除機やコードレス掃除機は充電が必要です。場合によっては物入の中などに設ける必要があるので忘れがちです。

壁掛け式の扇風機を設けるためには壁下地とコンセントが必要です。高い位置に付けないと意味がないため、コンセントも高い位置に付けておく必要があります。洗面所など、必要かもしれない場所は事前に考えておく必要があります。

常夜灯はコンセントに差すタイプの物が多いです。明りが欲しいベストの位置にコンセントがないと明りが灯ってもあまり効果がないということもあるかもしれません。

電気自動車充電用のコンセントは後付けも可能ですが、後付けは金額が何倍もかかります。また、設置位置も工事が可能な位置にしかつけれないため、最初から計画しておいた方が良いです。ちなみに後付けは10万円前後の費用が掛かるのに対し、新築時なら3~4万円程度で可能だと思います。

コンセントで失敗しないための対策

前項でご紹介したような失敗をしないために必要な対策は以下の5つです。

  • コンセントは多めにつける
  • 家具のレイアウトを考える
  • 使ってる様子をイメージする
  • 家電をリストアップしよう
  • 捕捉:今までのストレスがヒントになる

詳しくご説明します。

コンセントは多めにつける

コンセントは多めにつけましょう。

実際に生活が始まると、十分に思えたコンセントが家具で塞がったり、コードが届かなかったり、するからです。家具のレイアウトだって変わらないと言い切れません。

少し多いかな、と思ってもそう問題はありません。違和感があるほど多かったら微妙ですが、2〜3メートルおきにコンセントがあってもなんらおかしくありません。

金額だって数箇所の追加くらいでは(一般的には)ほとんど変わりません。後から増やすことに比べたら微々たる金額です。

迷ったところにはつける、つけれるところにはつけるくらいの気持ちで良いと思います。

家具のレイアウトを考える

家具のレイアウトを考えてコンセントを計画しましょう。

なぜなら、あと数十センチずらしておけば家具と被らずに使用できたなどのことがあると勿体無いからです。後々家具のレイアウトは変わる可能性はありますが、最初の段階である程度想像はできます。

また、あえてコンセントを隠したいときなどもやはり家具のレイアウトは重要になります。テレビボードの裏や本棚の裏にコンセントを計画する際は、コードが邪魔にならないか、家具の裏のどこからコードを取るのか検討する必要があります。

コンセントの計画に家具のレイアウトは必須です。サイズや形を含めて計画の段階で把握しておきましょう。

使ってる様子をイメージする

その家電をどのように使うのかイメージすることが大切です。

なぜなら、家電の使い方によって適切な位置や高さが異なるからです。

例えば、抜き差しの多いアイロン用のコンセントやホットプレート用のコンセントは床の近くにあるよりも机の横にある方が使いやすいです。

また、コード式の掃除機用のコンセントはコードの長さを考えた時にどこにあるコンセントを使用したら差し替えをせずに効率的に掃除をすることができるかという検討が必要です。

なんの家電を使うのか、どのように家電を使用するのかを少し考えると新しい気づきがあるかもしれません。

家電をリストアップしよう

家電をリストアップすると『コンセントの設置忘れ』がなくなります。

特に忘れられがちなのは物入れの中やキッチン周り。普段レギュラー的に使用する家電に加え、充電する家電、たまにしか使わない家電の分のコンセントを忘れずに計画しましょう。

また、将来的に買いたい家電のコンセントも忘れないようにしましょう。家電量販店に行ってチェックするなどしてみるのも良いかもしれません。

捕捉:今までのストレスがヒントになる

実家での生活やアパートでの生活で感じた『不便』が計画における大ヒントになります。

なぜなら『今までの生活でコンセントが足りなかった場所』はコンセントを計画する際のベストアンサーだからです。プロが考えてコンセントの場所を決めるよりも、今までの不便を参考にコンセントを設ける方が実際の生活に合っている適切な位置だといえます。

不便に感じたことや延長コードばかり使っていた場所は要チェックです。

まとめ:コンセントで失敗しないために必要なこと5つ

コンセントで失敗しないために必要なのは以下の5つです。

  • 多めにつけて、足りないを避ける
  • 家具のレイアウトを想定し、使えないを避ける
  • 使っている様子を想像し、使いにくいを避ける
  • 家電をリストアップし、忘れてたを避ける
  • 今までの生活の不便からヒントをもらう

コンセントは必要悪です。拘ったインテリアや間取りを最大限に活かすためにも、不便のないように計画しましょう。